20代マイホーム購入で後悔する理由7選とメリット・デメリットを解説

マイホーム購入は人生の中で一番大きな買い物と言われています。一般的な家庭であれば数千万の買い物はそうそうしません。そのため、マイホーム購入の際は、多くの人が「住宅ローン」を利用するでしょう。

20代という若さでマイホームを購入することは、メリットもデメリットも両極端に大きいと考えられます。しかし、住宅ローンの点でいえば、メリットの方が確実に大きいです。

しかしやはり、若い時にマイホームを購入して後悔したという人達もいます。

大きな買い物をして将来後悔しないためにも、今のうちにメリット、デメリットを把握して、自身の将来設計と資金計画を照らし合わせながら考えてみましょう。

今回の記事では、

  • 20代マイホーム購入して後悔する理由7選
  • 20代でマイホームを購入するメリット、デメリット
  • 20代でマイホームを購入する際の注意点
  • 20代でマイホームを購入したい人のよくある質問

を紹介していきますので、20代でマイホーム購入を迷っている方の手助けになりますと幸いです。

目次

20代マイホーム購入して後悔する理由7選

20代マイホーム購入して後悔する理由7選を紹介していきます。

住宅ローンが重荷になる

20代でマイホームを購入すると後悔することの一つは、住宅ローンが重荷になったケースです。

まず、単純に20代でローンを支払う時、20代の年収だとそもそも余裕がないでしょう。

そのうえさらに、住宅購入を決めた時の状況でローンを組んでいるので、その時のライフスタイルと少しでも変化があると、一気に負荷がかかってしまうことも。

例えば、20代の夫婦なら、現代の状況からほぼ共働きですよね?共働き前提でローンを組んでいる中、妊娠出産、育休により妻側の収入が激減して返済が苦しくなるというケースは多く見られます。

そうなると返済が厳しいというより、日々の生活が苦しくなってしまうこともあり得るのです。

安さで選んだ間取り

20代でマイホームを購入する時は、資金が少なめなので、全額ローンになるため「予算」にかなり敏感になります。それは良いことでもあるのですが、安さばかりを追求してくと、のちのち住んでみて家に不満が生まれる事があります。

価格が安い間取りには、安くなるそれなりの理由があります。

導線が不便、収納が足りない、掃除しづらいなど。予算を節約し、安さで間取りを決めたことで、住みづらい、生活しづらい家になっては本末転倒です。

後悔しないためにも住むことや将来のライフプランを想像しながら、かつ資金とのバランスを取りながら検討してくことが大切です。

部屋や家の好みが変わる

20代でマイホームを購入してしまうと、好みが変わって後悔してしまうケースがあります。

好みの変化は想像ができないので仕方ないのですが、「好みが変化するかも」と念頭に置いておくことは必須です。そうすると比較的シンプルな家が飽きが来なくて良いという傾向になります。具体的な好みの変化をいくつかピックアップします。

  • 子供が生まれたら好きなテイストが変わった
  • 二人だけの時はデザイン性が重要だったけど、生活したら快適さが一番重要だったことに気づいた
  • 結婚してすぐ建てたので常に一緒にいたいと思い、部屋数を少なくしたけど、個々の部屋が欲しいと感じる

など。好みや気持ち、感情は変化することを前提に家づくりをすることが大切です。

車のローンと重なり支払い増

一般的な家庭でローンを組むのは、「家と車」です。家のローン単体では支払いができると思って組んだものの、実際は車のローンもあって支払いが増え、生活が苦しくなったというケースもあります。

子供が生まれてファミリーカーと仕事用が必要になりローンが増える、車の老朽化により買い替えでローン額が増えるなど車もローンに付き物だということを念頭に置いておく必要があります。

35歳以降くらいの年収があれば、車と住宅のローンを支払っても余裕があるかもしれませんが、20代の年収で車と住宅ローン同時支払いはなかなか苦しいものです。

ライフプランが大きく変わる

20代はライフステージや、家族の人数が変化しやすい年齢である点が要注意です。

例えばどんな変化があるかピックアップしてみます。

  • 子供はいらないと決めていても妊娠した
  • 子供を産むつもりだったけど産まなかった
  • 子供は二人とプランニングしていたけど、4人出産した
  • 転勤がない会社にいたけど、事情により転職が必要になったことで転勤や海外赴任になった
  • 急に両親の介護が必要となった

上記のような20代の自分では思いもよらなかったことが起こると、最悪、マイホームが無駄になってしまう可能性もあります。

焦って決めてしまう

20代マイホーム購入して後悔する理由に「焦って決めてしまう」ということがあります。

例えば、住宅展示会にいくと営業さんに「ローンを組むなら早く進めた方が良い」といわれ、焦ってしまうケースは本当によくあります。

しかし、数千万の大きな買い物を焦る必要はどこにもありません。

焦って土地も家も早く決めてしまうことで、住んでから近隣や周辺の環境に不満がでてきたり、都市開発地域になって周辺に工場が建設されたりということもあります。

マイホームを建てた後は住み替えはかなり難しいのです。だからこそ、事前に朝、昼、夜、平日、休日にその場所に足を運び周辺の雰囲気を何度もチェックして安心を得たり、合い見積もりを取って工務店をしっかり選んだりする時間が必要です。

金銭感覚の変化

20代の金銭感覚は正直まだ甘いところがあります。特に子供がおらず、夫婦二人でマイホーム計画を立てているならなおさらです。

子供にお金がかかるから・・・ということではなく、子供ができるとお金に対する価値観が変わることがあります。

例えば今までは形あるもの、洋服、装飾品、インテリアなどにお金をかけてきたけど、子供が生まれると、目に見えないもの、時間を生み出すためにお金を使いたいと感じるようになります。

年齢やライフスタイルとともに変化する金銭感覚は若ければ若いほど変わりやすいと思っておきましょう。

20代でマイホームを購入するメリット

20代でマイホームを購入するのは、メリットデメリットがあります。

まずはメリットの説明をしていきましょう。

老後には負担が軽くなる

20代でマイホームの購入をすることで、「資金」の上で将来の設計を立てやすくなります。

住宅を購入したらまずは住むところが確定し、費用も同時に確定します。同時に、月々に支払う費用も決定するので、あまりの部分を貯金に回したり、資産形成、投資などもできるでしょう。

年齢を重ねるにつれて収入が増えると仮定していけば資産も増やせます。

また、ローンも早い年齢で返せるので老後も安定しやすいこと、健康で体力のある比較的若い年齢で、前倒し返済も可能になります。

住宅ローン控除を受けられる

住宅ローンを組むと、住宅ローン控除が受けられます。控除を受けることで、支払う税金の負担が軽くなり、生活費や投資、教育資金に回せるでしょう。

控除の条件は以下のようなものがあります。

  • 控除を受ける年の合計所得が3,000万円以下であること
  • 10年以上の住宅ローンであること

20代であれば該当している確率が高いでしょう。

持ち家は資産になる

年齢に関係なく持ち家は資産になります。賃貸だとたとえ同じ金額を支払っても自分のものにはなりません。

20代のうちに購入することで、賃貸に掛け金をする代わりに住宅ローン返済に充てると考えれば、自分たちの納得感も高いですし、支払いが終われば自分たちの手元に残ります。

残った家を売る、子供に引き継ぐなど価値ある資産になっています。

子育てしやすい

20代はまさに出産、子育てがこれからという時です。マイホームがあると子育ては非常にしやすいです。賃貸と比較して面積が比較的広い、間取りに自由がある、騒音などを迷惑を気にするシーンが少ないというメリットがあります。

小さい子供が物を破損しても自分のものであれば修理か放っておくかですが、賃貸だと弁償費用などが掛かってしまいます。

退職金を使わずにすむ

20代でマイホームを購入し、資金計画を立てれば退職金を使わずに済みます。

例えば、25歳でフラット35などのローンを組みます。単純にいけば60歳で完済。その間にボーナスで大きく返済したり、どこかのタイミングで前倒しして返済すれば、50代に完済することも可能です。

そうなると退職金はまるまる資金として残すことが可能になり、老後の生活にも安心感が生まれます。

20代でマイホームを購入するデメリット

20代でマイホームを購入するメリットは大きくありますが、一方でリスクもあります。

ここからは20代でマイホームを購入するデメリットを紹介していきます。

ライフステージの変化に対応できない

住宅を20代で購入すると、これから変わるライフステージに対応しづらくなります。

例えば、転勤、転職、子供の人数、離婚など想像もしていなかったことが起こります。そういう意味では20代は不確定要素が多いのです。

家を建ててしまうと、できないわけではないですが、引っ越しは賃貸よりしづらいです。家があると一つ身動きが取れづらい状況が生まれるのも事実です。

支払い計画が甘くなりがち

20代でマイホームを購入すると、支払いの計画が甘くなりがちなのです。

20代の収入は多いとは言えません。だからローンを組む時に躊躇して、月々の支払を低めに設定したとします。そうすると、あとになって金利の動きでしんどくなるケースがあります。

また、収入が少ないと金融機関から借りることのできるお金は少なくなります。

借入が思ったようにできない場合、理想の家が建てられないかもしれません。

金利負担が増える可能性

返済期間が延びれば、それに応じて利息は多くなります。

それもあり、だいたい20代の人は35年くらいの返済期間をおすすめされるケースが多いでしょう。数千万の借り入れをしても、だいたい月の支払いが賃貸の家賃の支払い同等にできるのが35年くらいなのです。

しかし、可能であれば返済期間は短ければ短いほど良いです。なぜなら利息の負担が減らせるからです。1年期間を短くするだけで利息負担が約20万円変わり、総支払額が少なくなります。

併せて長い期間借りれば、その間に金利が上がるケースも考えられます。金利が上がれば必然的に支払いの負担が大きくなります。金利が変わらないうちに返済してしまいたいところです。

20代でマイホームを購入する際の注意点

20代でマイホームを購入するのは、メリットもある中でも勇気が必要だと思います。

そこで20代でマイホームを購入する際の注意点を紹介しておきますので、チェックしておいてください。

夫婦でよく話し合う

20代に限ったことではないのですが、若い年齢だからこそ夫婦でよく話し合うことが何よりも大切です。

夫婦でこれからどんな将来を描いているか、すり合わせが必要です。子供は何人望んでいるか、子育てする時に仕事はどうするか?将来的にどこに住みたいか、転職、転勤の可能性はないか?などです。

お互いの気持ちが違っている時のマイホーム購入は、リスクがあります。

購入後に考えの違いが発生しないよう、資金面、ライフスタイル面でよく話し合ってください。

価値観は変わるもの

マイホーム購入は、テンションが上がる嬉しくて楽しいことだと思います。その時の高揚している気持ちで、いろんなことを選択していくと危険です。できるだけ先を見通しながら計画していきましょう。

その中で大事なポイントは「価値観は変わる」ということです。価値観が変わっても住んでいる家に不満がでないか?ということを自問自答しながら決めていくと後悔が少なくなります。

周囲の経験者の話をなるべくたくさん聞くと良いですよ。小さい子供のいる家庭、学校生活している子供いる家庭、子育てが終わった人の家庭などのお話を聞くことでよりリアルに想像ができます。

子どもの教育についても考える

子供を持つことをイメージしているなら、子供の教育についても考え、ライフプランニングをしてみましょう。

現代は、様々な補助金、支援金もあり子育て資金負担が減少していますが、それでも一人を大学まで卒業させるのには、多額が必要となります。

「夫婦の年齢が何歳の時に子供が卒入学するか」を照らし合わせながらプランニングしてみましょう。特に大学は、入学を含め学費は大きくなります。ましてや一人暮らしをするとなると、さらに資金が必要となります。

子供一人の教育にかかる費用は、生まれてから大学卒業まで約2,000万~4,000万円かかっているといわれます。

子供を含めたライフプランを、ファイナンシャルプランナーなどに一度相談するとわかりやすいですよ。

住宅ローンに頼りすぎない

現代、ほとんどの人が頭金なしで全額ローンで住宅を購入します。その理由は、住宅ローン控除があること、今生活するお金を確保しておきたいことなどがあげられます。

20代にとっては、資金が少ない段階でありがたい話です。しかし、借入が長期になるほど利子は多く支払うこと、長期の間に金利が上がるかもしれない可能性を考えると、あまり住宅ローンに頼りすぎるのもリスクがあります。

また、将来的に住宅を売却清算するつもりが、頭金ゼロで、さらに住宅の値下がりもしていて、売却のお金を充ててもローンが返済できないという事態に陥る可能性もあります。

ローン以外の支払いも考慮する

住宅を購入すると、ローンの支払いも始まりますが、ローン以外の支払いがあることを忘れてはいけません。

住宅を購入することで発生する支払をピックアップします。

  • 固定資産税
  • 不動産取得税
  • 光熱費
  • メンテナンス費用
  • 町内会費、自治体会費
  • 浄化槽維持管理費
  • ※人によっては都市計画税

これらが、年に一回、年に数回、かかることになります。

持ち家を持つことでかかってくる費用も念頭に入れて、購入を考えましょう。

20代でマイホームを購入したい人のよくある質問

20代でマイホームを購入したいと思っている人から出る、多い質問をまとめてみました。

20代の住宅ローンはいくらまでですか?

20代で住宅ローンを借り入れしたいとなると、自分がいくら借りれるのか気になりますよね。

20代に限らず、住宅ローンの借り入れは「年収の25%」が目安となっています。300万円の年収の25%は、約75万円。75万円を35年間と仮定したら、約2,700万円までなら借り入れられるということです。

しかし、前述したように、住宅を購入するとローン以外にかかる費用もありますので、総合的に考慮して借入額を決めるのが大切になります。

20代のマイホーム所有率は?

現代の20代のマイホーム率は3割を超えています。ここ近年で最高水準になっているのです。

その理由は、現代の20代は所有欲が少なく、散財しない傾向があることがあげられました。そのため、お金に余裕がある人が多いようです。

そして、共働きなので20代でもマイホームを所有している人は思った以上にいるということですね。

年収いくらならマイホームが買えますか?

ざっくりと計算するなら、マイホームを購入するなら年収の約5倍から7倍が相場だと言われています。

350万円の年収なら、6倍として2,100万円のマイホームが購入できるという目安です(土地代は別)。

要するに、約2,000万円の家がほしいなら、年収350万円あれば買えると考えられます。

賃貸で家賃を払うなら買った方が良いと思うのはおかしいですか?

なかなか難しい質問ですが、こればかりは価値観の問題です。

確かに賃貸で毎月7万円を支払うなら7万円をローンで支払って資産がある方が良いと言えるでしょう。しかし、賃貸ならすぐに場所を変えられるけど、持ち家だと動きづらいなど、それぞれにメリット、デメリットがあります。

自分自身のライフプランニングに合うのはどちらかということなので、賃貸かマイホームのどちらが得とは、一概に言えません。

まとめ

20代でマイホームを購入するのは、メリット、デメリットがそれぞれあります。

夫婦が将来をどのようにしていきたいか、その時点でのライフプランニングをなるべくリアルにすることで、資金計画が立てやすくなります。

周囲の経験者の話やファイナンシャルプランナーなどに相談をして、情報を得て、自分たちのライフスタイルに合った住まいを考えていきましょう。

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